例えば歌にもあるように、子供のころは「友だち100人できるかな」なんて思ってしまうものです。特に保育園や幼稚園から「一段階上の別世界」とも言える「小学校」に入る際は、子供心ながら何となく自分が偉くなったような気にもなり、その勢いで友だちをいっぱい作ろうと多くの人が思うのではないでしょうか?
そして、実際に小学校に上がった後、数年もすると多くの人はこうも気が付きます。「友だちを100人作るのなんて無理だ」と。実際、僕も小学校4年生くらいの折に、人と人の間には、どうしても「性格の相性」というものがあり、これが合わないと中々友人にはなれないものだと思ったものです。

しかし反面、面白いことに「相性がやたら良い相手」というものも存在しています。そういう人とは単なる友人以上の付き合いをすることも出来るのが、人間の面白い部分かもしれないとも僕は思っています。
そういう相性の良い相手として、僕には一人小学校2年の時からの友人がいるのですが、その子とは大学生になった現在もずっと仲良くしています。その友だちは両親共働きで小学校の放課後などは一人で留守番を任されていました。普通、そういう「子供ながらにしっかりしないといけない」環境だと、「しっかり者」な性格になっていくものですが、僕の友人はちょっとどんくさいところがある少し変わった子でした。

一度彼女の家に遊びにいった際など、「ええっ!玄関の鍵穴からキーが抜けなくなりました!」などと家の前で大騒ぎになり、結局学校まで戻って先生に助けを乞うた覚えがあります。